便検体の採取について
2. できるだけ近似した方法で採取する

最良の方法は全ての糞便を採取して均一に混ぜ合わせ、それを試料とすることである。しかし、現実的には非常に困難である。そこで、便中ヘモグロビンを被検査物質とした場合について説明し、できるだけそれに近似した採取方法を記載します。大腸の(小腸側)で出血した場合は便が水状であるので、後に固形化してもヒトヘモグロビンは便中に均一に存在しているが、(肛門側)になるに従い便は固形化するためヒトヘモグロビンは固形便の表面に付着している。そこで、便の表面の複数の箇所から採取することが最良の採取法と考えられる。

※実際に検体容器(採便容器)に便を採取するのは、患者(家族を含む)が多いと考えられる。その為、上記のことを理解していただく必要があるので看護師や臨床検査技師からわかりやすく説明していただくことが重要です。

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